【浅野和朋 議員】議席番号2番、浅野和朋でございます。ただいま議長の許可をいただきましたので、市政一般について質問いたします。初めての質問で大変緊張しております。関係各位に対し、失礼の段はお許しいただきまして、市長初め執行部の簡潔なご所見を伺いたいと存じます。

私は「小山市改革に挑戦、ありがとうが合い言葉」をスローガンに当選させていただきました。私は、改革を着実に実践される大久保市長と一緒に仕事ができれば、必ずや豊かで活気があり、暮らしやすい小山市が実現できると確信しております。がしかし、改革は、そう簡単にはできません。改革を実現するには厳しい選択が必要ですし、大変な勇気と覚悟が要ります。また、一人ではできません。互いに信頼し合い、互譲の精神を持って協力し、支え合い、感謝する心、ありがとうの気持ちを持って「ありがとう」を合い言葉に私は改革を実践したいと思っております。市長並びに執行部と議員は車の両輪と言われますが、私も信頼されるパートナーとなれますよう努力しますので、皆様のご指導のほどよろしくお願い申し上げる次第でございます。

さて、質問に入ります。市長はこの3年間、公約にある「やれるところからやる」の方針で行財政改革の徹底、市民参加による市民本位の行政推進、市民サービスの向上と矢継ぎ早にその諸施策を実行されてこられましたが、将来の小山市をどのようにしたいのか、私にはいまひとつ小山市の将来像が見えてきません。将来的なビジョンをわかりやすく示していただければ、もっと多くの人の協力が得られるのではないでしょうか。その観点から残された1年間をどうされるのか、具体的に何をしたいのか、市長の率直なご所見を伺いたいと存じます。

市長は、役所までの出勤は徒歩で、また給与のカットも不言実行でみずからを厳しく律せられております。その心は何なのでしょうか。その心がわかれば自然に協力体制が出てくる、そんなふうにも思います。出勤の途中で買い物をされれば、商人の方は喜ぶでしょうし、ひいてはまちの活性化にもつながります。現在市職員は約1,700人在職されておられますし、議員も含めて、その大半の方はドア・ツー・ドアの自家用車通勤です。もし皆さんが徒歩、自転車、電車、バス等で通勤したらどうなるでしょう。歩道を歩く人が出てきて、間違いなくまちの活性化にもつながるし、今懸案となっています循環バス、公共バス等の導入の件も、より前向きに、より現実的に検討されるのではないでしょうか。また、自然と通勤におけるノーカーデーの設定にもつながっていくのではないかと、そんなような発想の転換はできないものでしょうか。運動不足の解消、市民の駐車場スペースの確保、また、まちの活性化、バスの運行の導入等、まさに一石四鳥ではありませんか。比較にもなりませんけれども、例えば中央官庁では自家用車通勤は認めませんし、またもちろん無料駐車場なんてありません。

次に、職員数についてお伺いいたします。この4月1日には、スリムで機動性に富む行政課題に大胆かつ効果的に対応すべく人事異動を行ったとのことです。行政サービスの向上の必要性から見て、いたずらに職員数が多くて悪い、少なくてよいとは言いません。しかし、時代に即してメリハリをつけ、本当に適正に配置されているかどうか。また、民間移譲はできないかという点では、今日のように財政が逼迫しているとき、必要なものと必要でないものを含め、常時常に目を光らせておくべきでしょう。民間では大変なリストラが行われていることを忘れてはなりません。

平成15年の4月1日現在、小山市とほぼ拮抗します足利市を比較してみますと、人口は小山市が15万7,029名に対して足利市が16万1,248名、また世帯は小山市が5万4,968世帯に対して足利市が5万8,020世帯、地積、面積は小山市が171.60平方キロメートルに対して足利市が177.82平方キロメートルとなっております。ちなみに人口は、小山市はこの10年間で14万6,400名から15万7,029名と1万629名増加し、足利市は逆にこの10年間で4,576名減少しておる現状ですが、その中で職員数は小山市が1,712名に対して足利市が1,389名となっております。一言で言えば、人口、世帯、地積も少ない小山市が、職員数では小山市の方が多いと、こういうことですが、どうなのでしょうか。

その中身をゥてみますと、例えば保育の部門を見てみますと、保育士は小山市が166名に対して足利市は162名であります。また、保育所は小山市が13カ所に対して足利市が15カ所、幼児数は小山市が985名に対して足利市は1,100名となっております。これは保育士1人に対して幼児は小山市が5.93名、足利市が6.79名になるわけです。小山市の児童にとっては大変恵まれて結構なことですけれども、しかしゼロ歳児から5歳児までの幼児数は、この10年間で小山市は9,700名から9,167名、いわゆる533名減少しております。また、去る6月5日発表の人口動態統計でも明らかになったように、昨年の出生率は本県でも1.40と過去最低となりました。少子化の傾向に一層拍車がかかっている現状でございます。いわゆる人口は、この10年間で1万629名も増加しているのですけれども、幼児の数は533名減少しているのが今日、少子高齢化が想像以上に進んでいるのでございます。

その意味で、この部門において、保健サービスの低下に配慮しながら、より民営民設化のさらなる推進等、またさらに職員の配置等の工夫がなされてもいいのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

次に、今大変大きな国際問題となっております新型肺炎SARSについてお伺いいたします。この問題は、現場の対応もさることながら、このような問題こそ市の姿勢をはっきり示すことが、安心して暮らせる小山市の位置づけ、イメージアップにつながると、この観点から質問するものであります。いまだ日本に感染者があらわれていないことは、全く不幸中の幸いと言えるでしょう。まだ予防薬、治療薬がなく、致死率が14、5%とされることは大変なことです。無用な社会的混乱を防ぐため、市の毅然たる姿勢と対策についての関係機関への徹底した周知を希望するものであります。

そこで、質問ですが、現実的対応で最も要求されるのは、その初動の対応のスピード、情報伝達の早さと思いますが、いかがでしょうか。市民、患者から第一報が入ったとき、電話の窓口は市役所であり、病院であり、保健所であり、消防署であり、警察署、また交番と、何もわからない市民は、それぞれ電話をかけてしまうのではないかと思います。そのとき、その電話に出た人が責任を持って返答できる体制になっているのでしょうか。俗に言うたらい回しが懸念されますが、大丈夫でしょうか。また、直接それぞれの窓口に患者が来てしまったとき同様に対応できるのか、いわゆる後ろにいくようなことはないだろうか。窓口にマスクとか防護服等の用意等はされているのでしょうか。各部署への情報伝達のマニュアルを確立して周知徹底していただきたいと思います。

私が一番心配するのは、幼児、児童の患者の場合です。SARSと疑わしき症状が出たときは届け出ることになっております。すなわち38度以上の発熱、せき、または呼吸困難等の呼吸器症状があったときは症状でわかります。がしかし、第3にありますが、発症前10日以内に中国、台湾等の外国から帰国、またはSARS患者と接触した人との確認が問題になるのですが、この確認はだれが認定できるのでしょうか。ましてや子供に聞いてもわかるものではありません。もしインフルエンザが最盛期に同じ症状を訴えられたらどうなるのでしょうか。感染拡大の防止と人権保護の問題から見ても大混乱を起こすのではないかと大変危惧しております。何よりも大切なことは、また行政としてしなければならないこと、またでき得ることは市民に対してSARSと疑わしき人が出たとき、外に出ないでください。動かないでください。県南保健福祉センター0285-22-1219に電話してください。他のところではだめです。小山市民病院に行ってもらっても困ります。こういうことを徹底してPR、広報し、周知させることだと私は思います。小山ケーブルテレビ、広報紙等あらゆるものを使ってでも繰り返し繰り返しPRすることではないでしょうか、いかがでしょうか。最近SARS報道は下火になっておりますが、備えあって憂いなしです。21世紀は新たな感染症の発生も警告されていますが、県、国の指導はもちろんですけれども、安全で安心できるまち、安全、安心宣言をぜひ小山市から発信していただきたい。よろしくお願いいたします。

次に、もう一点お伺いします。小山市民病院は感染症対応病院と指定されているはずですけれども、SARSについては、いまだ入院可能病院並びに診断協力病院として公表されていません。私は、大変残念なことと思うのですが、今後公表される予定はあるのでしょうか。また、その方向は考えていないのでしょうか。小山市民に一番身近な医療機関である市民病院は最も安心して受診でき、質の高い医療サービスを提供する責任と使命を有していると思います。ここに真に暮らしやすいまち小山市、安全なまち小山市をPRするため、子供にも小山市は安全だよ、安心して暮らせるまちだよと誇れるように市が強力な梶[ダーシップを発揮する最大のチャンスであると考えるのですが、いかがでしょうか。

以上で私の質問を終わります。市長初め執行部の簡潔なご所見を賜りたく、よろしくお願いします。どうもありがとうございました。

【大久保寿夫 市長】ただいま浅野議員より、当選後初めてのご質問をいただきました。浅野議員の掲げておられます五つの挑戦は、私の同感するものであり、その実現が図られますようご祈念申し上げます。また、私の政治姿勢について共感を持っていただき、心強く感じるところであります。小山市の改革を目指す同志として、今後のご活躍を心からお祈り申し上げます。

さて、質問にお答えいたします。私が市長に就任してから2年10カ月がたちました。この間、皆様の大きなご支援を心の糧として、1日1日を大切にしながら、「行政をかえる」「まちをかえる」「くらしをかえる」を市政担当の基本姿勢として、市役所は市内最大のサービス機関であるとの考えから、職員には意識改革を求め、行政サービスの向上を図るとともに、小山市にふさわしい、豊かで活力があり、暮らしやすい小山をつくり上げていくために市政執行に全力を注ぐとともに、公約を29のプロジェクトに再編し、その実現のために経済活力プロジェクトチームを設置いたしました。これらのプロジェクトの進捗状況でございますが、1番から29番まですべての29のプロジェクトに着手し、今この実現のために全力を尽くしているところであります。議員もご承知のように、政治家の命は公約を実現するところであります。私の残された1年間に何を実現したいというご質問でありますが、公約の一つ一つもさることながら、すべての公約について実現に向かってさらに全力を尽くしていくことこそ、残された1年1カ月間に実現したいものであると考えております。

次に、議員ご質問の小山市の将来的なビジョンについてお答え申し上げます。小山市には、命、豊かな心、ゆとりといやしをはぐくむ水の緑と大地のすばらしい自然環境と、古くから連綿と築かれてきた歴史があり、東京圏からわずか60キロメートルの鉄道、国道がともに結節するという交通の要衝としての立地条件にあるなど、今後さらに発展するための大きな可能性を有しております。この小山市の発展の可能性を現実のものとするその施策が私の基本政策である「小山をかえる」であります。「行政をかえる」「まちをかえる」「くらしをかえる」、小山市を活性化し、21世紀にふさわしい豊かで住みよい、活気があり、暮らしやすい都市を創造する、このことこそが私の描く将来的なビジョンであります。そして、それはそれぞれの「かえる」の中に掲げられたテーマ、それこそが将来的なビジョンでありますことを、ぜひご理解いただきたいと思います。そして、この将来的なビジョンの実現に向かって全力を尽くしてまいりたいと考えております。

次に、私は毎朝クリーン・アンド・ウオークをしながら出勤しております。小山市におきましては、「みんなのハートで道をきれいにしよう」、これをモットーに、グラウンドワーク活動によって市内の道路が里親によってきれいになり、道路が多くの市民に愛されていくことを希望し、道路愛護活動を推進しております。私の通勤経路は、また第一小学校の通学路でもありますので、清掃を通じて子供たちにも自分たちの住んでいる地域の道路を大切にし、ごみのないきれいなまちにしていこうという気持ちになってもらいたいという思いを率先実行しているところであります。先ほど議員の方からも、徒歩で通勤したらというご提言ございましたが、さまざまな事情もあることでありますので、今後ノーマイカーデーの実施等につきましても、可能性も含めまして検討してまいりたいというふうに思っておるところでございます。

次に、市長の給与を市長就任後いち早く平成12年10月から10%減額していることについてでありますが、議員もご承知のとおり、小山市の財政状況の厳しい折、今後の行財政改革の先端に立つ、その決意から市長給与の10%減額を行ったところであります。今日では他市町村においても同じような減額が広まってきたところでありますが、今後ともこの決意に基づき、行財政改革を積極的に推し進めて実行してまいりますので、議員各位のご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

以上です。

【田村正喜 総務部長】浅野議員のご質問のうち、総務部所管にかかわります、1.市長公約の進捗状況についてのうち、(2)市職員数についてお答え申し上げます。

本市の職員数が足利市に比べ多く、また特定の分野でも多い部署があるとのご指摘についてでありますが、まず自治体間での職員総数の比較につきましては、各自治体間における行政事務の取り組みや組織機構面での違いがあるため、あくまで共通する部蛯ナの職員数をもって比較することが基本になるものと考えているところであります。したがいまして、病院事業に関する職員数と広域行政で運営されていることが多い消防職員は算定の対象外とする、いわゆる特殊な業務を除いた職員数で比較することが適切であると判断しているところであります。このことから足利市など他の自治体と比較する場合は、年度により多少の差はありますが、この病院職員と消防職員を合わせた約500人の職員数を差し引いた中で比較しているところであります。

しかし、職員数につきましては、景気の悪化が続く中で、本市の行財政運営は極めて厳しい状況になり、特に健全な財政運営を図る上においては人件費の抑制が避けて通れない状況となってきているため、第3次行政改革において平成16年度末までに消防、病院を除く一般行政職を120人削減することと定め、また定員適正化計画においても同数を削減するとの目標を立てて、組織機構の改編による事務の統廃合、事務事業の見直し、公共施設の管理運営の見直し、民間委託の推進などスクラップ・アンド・ビルドを基本とした定員管理に取り組んできたところであります。

これまでに取り組んだ具体的な内容でありますが、一部10課の削減による人員の適正配置、学校用務業務の民間委託、文化センター、水処理センターなど施設管理業務の民間委託、中学校給食共同調理場4カ所の民間委託を初め、本年度からは養護老人ホーム延寿荘と市立第三保育所の民設民営化を実施したところであります。

その結果、平成12年度から平成14年度までの3年間で目標数を超える124人が削減され、ことし4月1日現在で職員総数は1,712人で、病院、消防を除きますと1,216人となり、足利市の1,219人と比較しても適正な職員数であるものと認識しているところであります。しかしながら、人件費を含む義務的経費の割合は依然として財政を圧迫しており、それが住民の税金によって賄われているということを考慮しますと、議員ご指摘のとおり、当然に人口規模や財政規模に応じた適正な職員数の管理が必要であり、職員の配置がむだなく合理的に行われ、簡素で効率的な事務処理体制を目指すべきと考えているところであります。このことから県内各自治体はもとより、類似団体との比較検証を行いながら、定員の適正値とされる一職員が担うべき市民数を135人とした定員適正化計画の見直しを行い、当初の削減目標数120人を160人に引き上げ、取り組んでいるところであります。

次に、保育所における保育士数が他市に比較し多いとのご指摘についてでありますが、保育士の配置につきましては、厚生労働省が定めている配置基準で対応することが望ましい姿でありますが、本市では1歳児、3歳児、障害児に関しましては、手厚い保育が必要との考えのもとに国の基準を超えた人員配置をしているものであります。これは入所児童はもちろんのこと、保護者に対する育児相談等にもきめ細かな対応をすることで、児童の健全育成のための環境が図られ、ひいては少子化対策にもつながるものとの考えによるもので、働く女性が産み育てやすい環境づくりに積極的に対応している本市の姿勢であり、また特徴であると考えているところであります。しかしながら、聖域を設けることなく、積極的に改革を進めるとした小山市の第3次行政改革に基づき、保育士の職員数につきましても保育需要の動向をにらみながら現在保健福祉部で取り組んでおります幼保一元化の進捗状況を見据え、対処してまいりたいと考えているところであります。

なお、この保育行政に限らず、行政全般にわたる人員配置につきましては、絶えず行政サービスとのバランスを検証しながら、民間でできる業務は積極的に委託化を始め、民設民営化を推進していく考えでありますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。

【神田昇一 保健福祉部長】浅野議員のご質問のうち、保健福祉部所管にかかわります、2.医療行政について、新型肺炎SARS対策についてお答えいたします。

SARS(重症急性呼吸器症候群)とは、北京市、広東省、香港など世界の十数カ所の地域で広がりを見せているウイルスが原因とされる重症の呼吸器疾患であります。重症急性呼吸器症候群(SARS)につきましては、感染源、感染経路、治療方法など不明な点が多いために不確定な情報が氾濫し、一部では必要以上に過敏となることも危惧されております。そのため、市民の不安を解消するためのSARSに関する正確な情報収集や情報提供を徹底し、医療関係者や行政がそれぞれの立場で冷静な対応をとることが必要になってきております。

市といたしましても、国や県の新しい情報を収集し、万全な体制がとれるよう検討を重ねているところであります。栃木県保健福祉部では4月28日付で重症急性呼吸器症候群(SARS)対応行動計画暫定版が制定され、随時??凾ェ加えられ、市に情報提供がされております。これを受けまして市では5月29日に総務課、消防本部、健康課で第1回SARS対策庁内連絡会議を開催し、今後の対応について十分な連携をとりながら対処していくことを確認いたしました。

なお、消毒用の医薬品や搬送する場合の耐水性ガウンやマスクなどの防護服等についても、業者と連絡をとりながら、緊急時には対応できるように準備を進めているところでございます。

また、市民の安全、安心に万全を期するために各課を通じポスター、チラシ等のSARSに関する啓発資料を配付し、職員並びに一般市民への周知徹底を図りました。今後「広報おやま」、行政チャンネル、小山テレビ等を利用し、さらに一般市民への正確な情報提供を行ってまいります。さらに、6月9日に県の会議が開催されましたので、SARS対策庁内連絡会議において検討を加えてまいり、今後とも新しい情報を正確に、かつ迅速に収集し、万全な体制をとれるように考えてまいりたいと思っておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

【夏目隆史 病院長】浅野議員の質問にお答えいたします。栃木県においては保健福祉部健康増進課から重症急性呼吸器症候群(SARS)の対応行動計画が示されまして、それによりますと三つの医療機関が入院可能病院として、また10の医療機関が診断協力病院として公表されております。当院といたしましても浅野議員のご指摘のとおり、小山市民に一番身近な安心できる医療機関として協力していく責務と使命があるということは十分に認識しているところでございまして、院内の感染予防委員会で毎週のように検討させていただいているところでございます。

国、県の指導は、このSARSに関しまして、疑い例と可能性例に線を引きまして、肺炎があるなしということで、人為的に診断を区切っております。それで、当初肺炎のない場合は、そんなに感染力は強くないという話であったのですが、実は世界の例を見ますと、そういうことではなくて、もう疑い例の状況から可能性例と同じ対応をするのが医学的に見て妥当であるというふうに我々はどうしても判断せざるを得ません。

その意味から当院で、感染症病棟ということで、設備的にお引き受けしているのですが、このSARSに関しましては、従来の我々がお引き受けしている2類感染症よりもはるかに手ごわいレベルの高い感染症だと判断せざるを得ませんで、我々のところの設備では対応ができない状況にあります。だから、新たにそういう設備を、陰圧室を持った個室、前室を持った個室、そしてそれに対して水回り、トイレ、すべて全部含めた形で、きちんとしたものがないと対応できないし、その感染のもとになるというようなことが考えられます。そこに診断を必要とする疑い例も含んで対応するのが完璧なというか、病院が感染源にならない一番の基本だということで、手を挙げかねているところでございます。

そうは申しましても、1人の患者さんの診断を受け入れることによって、現時点では、その時点で病院を閉鎖しなければなりませんし、使いました機械はすべて使えませんので、1週間診療ができません。それで、対応した職員は10日間自宅に待機するということでございますが、実際には家族がいますので、家に帰して、その家族に感染させるというわけにはいきませんので、その対応も病院で考えなければいけません。そういうもろもろのことが、現時点で工夫して、いろいろやってはおりますが、準備ができませんので、完璧を期して、まだ手を挙げていないところでございますが、交通整理する栃木県の健康増進課と協議しながら、何とか責任を果たせるような方向で頑張ってはまいりたいと思いますが、現時点ではそういうことでございますので、ぜひご理解いただきたいと思います。